人生としての町工場経営(試作産業を京都から):秋田社長の話の要点 |
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町工場の生きる道 |
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近年、大企業と中小企業の協力関係はどんどん減少する一方です。経済のグローバル化により総てに国際的分業化が加速し、 大企業の工場の海外移転が進むに従い中小企業もその対応に大きな変化を強いられ、系列企業として海外志向を取るか資本、人材、知恵のない弱小企業は切り捨てられる運命にあります。
しかも大企業の下請け協力企業として特定の大企業に総てを依存しても、その企業の対応によっては大企業といえども永劫に安泰ではなく、まして「自立―精神、経営、資本」のない中小企業は存続できません。
中小企業の「生きる道」は「自立 」を目指し、新たな国際的分業化の中で「世界の開発センター」を目指し、「試作に特化したソリューション提供サービス」というビジネスを始め、その一員としての確固とした地位の確保を進めてきました。
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課題と使命 |
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一口に企業であれ、個人であれ「自立」を得る事は生易しい事ではない。しかし、私達には守るべき、社員がありその家族がありそして育てられた地域、住民がある。
今日色々な場面で「きずな」の大切さを痛感しています。それは「人」であれ「情報」であれ後日大きな糧となっております。
幸いにも、今日まで多数の素晴らしい方々とお会いでき先端的情報や生き様に有益な助言を頂いてきました。
例えば、福井県の中堅機械メーカーの社長さん、スタンフォード大学日本センター所長の今井賢一先生など今日多数のヒントや指導を頂いています。
情報と技術、感性の住み分けと相互扶助を通して「中核的人材育成」を目指し、「自立」への武器としたいものです。 インターネットの一般化と共に在京の12社の仲間と共に、ベストパーフオマンスを求めて「京都試作ネット(http://kyoto-shisaku.com)」を立ち上げ、現在オール京都で「京都試作産業プラットホーム構想」へと大きく歩み出しています。
(追記:2006/7/19に「京都試作センター」として発足し、7/20付け朝日新聞に掲載されました)
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経営者の務め |
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当然の事ですが、私は正しく「企業は人であり人材」が総てだと考えています。そして常に皆が「 働く事により生きていると言う実感、生活感のある企業経営」を常に目指して各自が自分で匂いを嗅ぎ、情報や仕事を取り、自分の足で稼ぐ「自主、自立」した取り組みの出来る社風と人材育成を目標としております。
私の役目は「若い人たちにやる気を起こさせる事であり、心に火をつける事」であると信じています。そして若い柔軟な感性で社会を読み、小さな失敗を恐れず次代の新たな事業領域を自らデザインし「
自分達が作りたい会社」を創ることを理念としています。
なぜなら、政治、経済、技術、商品サイクルや変化の多様化は現在の経営者世代の発想では近未来を占う事は不可能と思われるからで「気概と創造力」をもって取り組んでくれる事を期待しています。 |